快適なデジタルライフのためのアカウント管理の4つのポイント

スマホを生活や仕事に役立てる上で最低限必要になるのは「各アカウントの管理。」これに尽きます。

※「アカウント」とは?

コンピュータ用語でのアカウント (account) は、ユーザーがネットワークやコンピュータやサイトなどにログインするための権利のことである。また、ユーザーとは、コンピュータシステムの利用者を意味する(エンドユーザー参照)。ユーザーに割り当てられたアカウントをユーザーアカウントとも呼ぶ。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

簡単に言えば「各サービスを利用する権限」みたいなものですね。

頭で考えれば誰でもわかる簡単なことですが、特に、

・久しぶりに使ったらデータ(写真などを含む)がどこかにいってしまっていた→アカウント登録していない
・利用したいのに利用できない→アカウント情報を忘れてる
・毎回機種変更の度に引継ぎに失敗する→正しくアカウント情報が登録されていない

一度でもこのような経験がある人は「アカウントが管理できていない」という状態にあるといえます。そういい切れます。

ただ言い切るのは簡単ですが、アカウントの数はネットワークやアプリ、システム、デバイス(端末)の数だけ存在します。

また最近では、たとえば会社と個人のGmailを使い分けるように、ひとつのサービスで複数のアカウントを管理することもあります。LINEのように必ず携帯電話の登録が必要なアカウントもあります。

アカウントの種類分管理のしかたが微妙に変わることと、そもそも管理すべき数が多くなったことから、整理し切れていない人をよく見かけます。

メモればいいでしょ。といえばそれまでですが、パスワードを頻繁に変更したりするため、メモが追いついてない人もいます。
また、仮にメモができていたとしても登録内容にルールがあるかないかで使い勝手が大きく変わってきます。

日に日にサービスも増え続けるなかで、便利なサービスを快適に使い続けるためにアカウントをしっかりと管理していくことは、もはやひとつの生活スキルになりつつあります。

ということで「アカウント管理」の観点から重要なポイントを4つに絞ってまとめてみました〜。

まず利用手段の全体像把握する

これはすべてのサービスにいえることででもあるのですが、まずアカウントを作成した際に、どのデバイスやツールで利用が可能か把握しましょう。その上で、出来るだけ多くの利用手段で利用できるように、アカウントの設定や、アプリのインストールを実行しましょう。

たとえばスマホアプリの場合、いくつかの互換性の段階があります。

スマホアプリのみで使えるサービス

スマホにアプリをインストールするとすぐ使えるアプリで、他のデバイスに互換性がないサービスをさします。

・カメラアプリ、QR読み込みアプリ、ファイル管理アプリなどの基本的なアプリ
・スマホでしか利用できないゲームアプリ

これらは普通、アカウントを登録しなくてもサービスを利用できます。

ただ一方で、アカウント登録しておくとゲームの途中経過を保存できたり、万が一データが紛失しても設定を復活できたりします。

必要に応じてアカウント登録をお勧めします。

スマホアプリとWEBブラウザで使えるサービス

最近のアプリはほとんどのメジャーなサービスがこのタイプに含まれます。

メリットとしては、万が一デバイスが手元になくても、ログイン情報があればPCや他のデバイスでサービスを利用できます。

たとえばアプリに不都合があったときにはWEBブラウザからサービスを利用できますし、データのバックアップにもつながるので、アカウント登録はしておいたほうがいいでしょう。

スマホアプリとWEBブラウザとPCアプリで使えるサービス

上記に加え、PCアプリを利用できるサービスがあります。

・コミュニケーション系:Skype、LINE
・オフィス系:MicrosoftOffice
・ストレージ系:Googleバックアップ、DropBox、OneDrive、Evernote

などが有名なところです。これらはPC内にデータをバックアップしてくれる機能があるのがメリットです。

ただ、LINEについてはPCアプリがあることでバックアップが取れるわけではないので、メリットとしては利便性のみと割り切る必要があります。

これはこれまでPC中心だったアプリの場合も同様です。
たとえばオフィス系のアプリとして定番のMicrosoftPowerPoint。

PC版だけではなく、スマホ版も便利なわけですが、意外にインストールしている人はいません。

Adobe社のPhotoShopやIlustratorは外出時にファイルを確認したり、簡単な修正をするだけでもインストールしておく価値はあります。CyberLink社のPowerDirectorに代表されるビデオ編集アプリに至っては、個人的に利用する編集であれば、スマホ版のほうが圧倒的に操作が手軽です。

スマホ用、PC用という区分けはあるものの、アカウント情報を共通化してデバイスフリーでデータを利用できるという使い方が当たり前になってきているだけに、アカウントの管理はますます重要になってきます。

アカウント情報はメモする

当たり前のことですが、アカウント情報はメモしましょう。

必要最小限で十分ですが、ほとんどのサービスは、

・メールアドレス(ID)
・パスワード
・サービスのURL

これがあれば十分です。
これだけなので必ずメモしましょう。

便利なツールとしてパスワード専用の管理アプリが流通してますが、これは入力項目に制約があるので意外に不便です。特に金融系のアカウントなどセキュリティの高いサービス等では、秘密の質問の種類が違ったり、乱数表を貼り付ける必要があったりします。記載に自由度が少なく、不要な入力項目が多くなる割りにデータが大きくなりがちで、使い勝手がよくありません。

また、ブラウザ上でパスワードを記憶させる機能もあります。
それはそれで利用することはいいと思いますが、保存先としては適しません。アプリでのみ利用するパスワードは保存できませんし、銀行の口座情報やマイナンバーなどオフラインのアカウントもまとめて管理するためにもEvernoteなどのメモ帳アプリが適しています。

メモ帳に保存する場合は1アカウント1ファイルを原則にしましょう。ファイル名にサービス名が入ると検索しやすいのと、万が一ファイルが紛失、破損した場合に、他のサービスに被害を与えない事にもつながります。

メールアドレスで登録する

地味に重要なのが「メールアドレスで登録すること」。

よく、FacebookやGoogleアカウントなど、既に登録済みのアカウントでアカウントが作成できるサービスを見かけます。

簡単に登録できて、非常に便利なので、ついつい利用しがちですが、万が一そのサービスからアカウント情報が漏洩した場合、被害は元のアカウントにも広がる可能性があります。また、その逆もありえます。

情報漏えいのリスクはどのサービスにもありえることなので、仮にひとつのサービスに何かがあっても他のサービスに影響が出ないようにログイン情報は引き継がないのが懸命です。

メールアドレスはひとつに絞る

リスク分散の観点から登録するメールアドレスを複数に分けるケースもよく見かけます。

メールアドレスはアカウントを登録するだけではなく、パスワードを再発行する際に利用します。

また、サービスに情報漏えいなどの問題が発生したときにには、早めにその情報を察知する必要があります。

アカウント管理において、メールアドレスを使い分けるメリットは一切ありません。管理が複雑になるだけなので、ひとつのアドレスに統一するのが理想です。

また、ログインで使うメールアカウントはすべてのサービスのIDになります。そういう意味では特に重要なアカウントになるので、セキュリティ設定は高めにしておく必要があります。具体的には2段階認証や秘密キー、バックアップコードの設定、成りすまし防止の個人アイコン設定等しておくのがよいでしょう。

加えて、アドレスは、変わるかもしれない携帯会社のアドレスよりは、Gmailなど長く使えて、セキュリティ対策がしっかりしているアドレスを選択しましょう。