シンプルなデジタルアカウント管理の8つの基本

デジタルアカウント管理のコツ

ポイントは、絞り込む、減らす、集約する
PCやタブレット、スマホを利用したサービスが出回り、特にスマホの高機能化によって急激に利用者が増え、利用シーンが多様化しています。

・電子マネーによる支払い
・スマホなどを利用したNFCサービスによる決済
・スマホアプリによるポイントサービス
・スマホアプリを利用した金融アカウントサービス

今までPCがなければできなかった振込みサービスが、スマホひとつで簡単に取引できたり、財布を持たずに買い物に出かけることもできる時代になりました。

非常に便利なサービスが利用できるようになった一方で、管理が煩雑になって逆に不便さを感じたりしている人。また、管理できないために便利な機能を利用していないという人も少なくはないようです。

そこで、デジタルアカウントを管理する上で抑えておかなければいけないポイントを、以下にまとめてみました。

原則は、「絞る」、「集約する」、「互換性」です。

メールアドレスはひとつにする。二つ以上は見れないから

仕事用、プライベート用、携帯用、金融アカウント用、ゲーム用、メルマガ用などとメールアドレスを複数に分ける人がいますが、まずこれは絶対お勧めしません。メール本来の目的は要件を受信することにあるので、見落としのないように、少なくともプライベート用のアカウントはひとつに集約させるべきです。スマホを持ちながら、携帯キャリアのアドレスを利用するのはちょっと時代遅れです。

クレジットカードはひとつに絞る。管理が煩雑になるから

クレジットカードは支払いを簡単にしたり、信用を担保するために利用するから便利な道具になります。複数カードを所有することは、決済だけではなく、資金繰り、支払い、アカウント管理などカード所有にまつわるすべてのことを複雑にしてしまうだけです。
なくてはならない便利な道具ですが、ポイントやサービスに応じて使い分けるような支払いはよほどの理由がない限り控えるべきです。ポイント上のメリットよりも管理が煩雑になるデメリットを考えるべきです。

電子決済手段はひとつに絞る。クレジットカードも共通にする

理由はクレカ同様に管理が煩雑になるから。その一点に尽きます。自分自身の生活パターンの中で包含できる決済手段を一つだけ選択しましょう。
電子決済は、コンビニやレストラン、カフェ、ドラッグストアなど日常利用しているところで利用するケースが圧倒的に多いはず。自分の生活パターンが分かっていれば、何が最も適した電子決済手段かは大体あてがつくはず。逆に普段利用しない場所で無理して他の電子決済サービスを利用するよりは、クレジットカードを利用したほうが、支出管理は圧倒的に楽になります。

ポイントカードは持てるだけ持つ。ポイント取得後が本当の値段

市場にはさまざまなポイントカードがありますが、持てる限り持ちましょう。今は有名どころはほとんどがスマホでアカウント管理ができるので、邪魔になることもなくすこともありません。ただ、大手でも頻繁に操作画面が変わったり、店舗によってスマホアプリとカードを使い分ける必要があるサービスは、長く付き合ってもメリットがないので早めに見切りをつけたほうがよいでしょう。

パスワードは「メモ帳」で持つ。操作性、互換性の観点からevernoteがお勧め

最近は便利な機能として、「パスワード管理アプリ」を利用している人も多いようです。ですが結局のところ、機能が複雑すぎて逆に不便を感じている人が多いようです。そもそも各サービスのセキュリティは、ワンクリックでログインされることを避けるために強化されている流れがあるので、楽にはなりません。
また、「パスワードのブラウザ保存」といったサービスも日常的に利用されています。これはこれで便利ですが、いざパスワードの保存先はと聞かれると忘れてしまっている人も多いようです。
パスワードは更新することもあるし、秘密の質問、乱数表など控えておかなければいけない情報はアカウントによって異なるので、フォーマットを選ばないメモ帳形式が一番適しています。
1ファイル1アカウントで保存するとよいでしょう。お勧めはマルチデバイス対応、二段階認証対応、オフライン利用にも強いevernoteです。
特定のPCやデバイスで瞬時にアクセスできることよりも、いつでもどこでも5秒程度でアクセスできる環境を重視すべきです。

本人確認書類はスマホにオフラインで持ち歩く。準備の手間が減らせるから

パスポート、免許証、健康保険証等の本人確認書類。最近ではデジタルデータで済んでしまう場合が大半です。一般的には免許証は誰もが常時所持しているので、それほど困ることはありませんが、たとえば長期の出張や、海外に出向く場合は、最低でもクレジットカードのの情報とともに、パスポートのコピーは持っておくべきです。必要な時にいつでも用意できるようにデジタルで所有しておくようにしましょう。

電話帳は整理しない。使わないから。ただし保存先は一か所に

住所録、電話帳は一昔前よりも利用する機会が減ってます。一方、それとは逆に簡単に情報入手ができるようになり、電話帳側は時間とともにどんどん増えていきます。また、複数端末利用や、メールアドレス以上に頻繁に変更が発生します。
名前と電話番号がセットになっていれば連絡はできるので、特別な利用用途がない限りは精査、整理に膨大な時間をさく意味はないので整理はしないのが時代に合っています。ただ、保存先に関しては一か所にまとめておくのがよいでしょう。

オンラインストレージは一社に絞る。バックアップはオフライン環境で構築

オンラインストレージアカウントも保存先は1社に絞る。データの安全性という観点でバックアップが必要であれば、(複数社利用するのではなく)PCやHDDにバックアップ環境を構築するべきです。
よく、書類関連はMicrosoftのOneDrive、プライベートはGoogleDrive、写真はDropboxなどと使い分けている人がいますが全くナンセンスです。格納先が3箇所になればアカウント管理も3つに増えます。管理も支払いだけではなく、フォルダ整理、共有設定はじめ、人によっては自動同期サービス、Office等の付帯サービス等とネズミ算式に管理を増やしてしまいます。UIも異なるので、操作効率も落ちます。

まとめると、

まとめると重要なポイントは以下の通りです。

・同じ機能の利用先はひとつに絞る
・互換性のあるデータで持つ
・アプリ依存しない
・オフライン環境で持つ

といったところでしょうか?

リアルの世界であれば、目的地までの経由地が増えれば増えるほど、到着時間は遅れます。

たとえば銀行ひとつとっても、A銀行に行って出金して、B銀行に行って入金する。というのはものすごい億劫な話ですし、時間的にもロスが多くなります。

また、新しい店ができたときにティッシュを配る程度では誰もそのためにはお店には行きません。無意識に時間を優先してるはずです。

同じ事はデジタルの世界でもいえるのですが、時間のロスが少ないため、その小さな無駄に気づかない人が多いようです。

一方でデジタルの世界では、リアルに比べて処理の時間が圧倒的に少ないため、大量の情報処理が可能です。そのため、小さな無駄を繰り返している人が、結果大きな無駄をしている場合が多いようです。

この辺の根本を改善する処方箋として、シンプルなアカウント管理をお勧めします。