ベアフットシューズ「SAGUAROベアフットランニングシューズ」を履いてみた

最近最近ひそかに話題になっているベアフットシューズ。

知ってる人も多いと思いますが、特に明確な定義があるわけではありませんが、素足(Barefoot)に近い感覚のシューズ全般を意味しています。

特徴としてはソール(ゴム底の部分)が薄く、クッション機能が少ないタイプのものがベアフットシューズと呼ばれているようです。
メーカやモデルによって、親指が分かれている足袋タイプのもの。五本指タイプのものなども出ています。
アッパー素材にストレッチの生地を使用しているものや、ひもの部分がゴムになっていて、足全体にフィットするような作りのものも目立ちます。

このベアフットシューズ。作りはシンプルですが、履いてみると非常に優れモノで、一度履くとハマってしまいます♪

その辺をレビューしたいと思います。

ベアフットシューズのメリット

つま先への負荷が素足感覚

まず、ベアフットシューズの一番の特徴として、つま先への負荷が素足並みに与えられる点が挙げられます。
これが初めは非常に歩きにくく、違和感があるのですが、履きなれてくると指先が覚醒された気分になってきます。
そしてつま先だけではなく、足裏全体の普段のシューズでは守られている部分、機能が制限されている部分が自由に使えることになり下肢の強化が実感できます。

下肢強化が与える身体的影響

足裏はよく「第二の心臓」と言われるほど重要と言われています。青竹踏みや足裏マッサージなどは健康法の定番とされるほど効果的と言われています。
ベアフットシューズによる運動は「もみほぐす」のではなく、「(普段使わない場所を)使う」ということで足裏や下肢、延いては体全体の覚醒を促します。

運動能力向上への効果も

どう利用するかは人それぞれですが、例えば何か運動をしている人の場合、ベアフットシューズを使用した補強運動や別メニューを併用することでメインのスポーツに対するケガへの耐性を強くしたり、パフォーマンスそのものを引き上げたりすることに活用できます。

ベアフットシューズの注意点

ケガには注意

トレーニングにおいて非常に機能的なベアフットシューズですが、やはりその分、使い方・利用シーンを間違うとケガのリスクが上がってしまうということは忘れてはいけません。
少し着地の設置を間違うだけで、弱い(鍛えられていない)場所を傷めてしまったり、出力を上げすぎると鍛えられている部位でも負荷がかかりすぎたりと。

万能ではない

素足感覚で運動できるということはメリットも大きいですが、すべてにおいて万能とは限りません。
やはりスポーツシューズは競技ごと、種目ごとに設計されたものが一番であることに違いはありません。
また、それゆえベアフットシューズの利用シーンは、体力や経験、トレーニングの目的によってある程度制約が出てきます。
故障時のリハビリ、ウオーキング、ウエイトトレーニングはじめメイン競技の補助トレーニング用として使うのが最も効果を発揮できるのではないかと思います。
ジョギングやトレイルランのような運動に利用している方も多いようですが、それには相応の経験とトレーニングが必要です。

SAGUROベアフットシューズの特徴

ということで私が購入したベアフットシューズがこちら、

私はAmazonで購入しました。
梱包はこんな感じ。アッパーの部分が結構コンパクトなのがわかります。

履いてみるとこんな感じ。
最初はやや大きいかなと思ってましたが、履きなれるにつれてフィットしてる感じがしてこれでもいいかなという履き心地です♪

靴下を履いて利用している人もいるようですが、素足で履くのがおすすめですね。
ジョギング用の普通の靴と比較して最も違う点は、指先が広がっている点です。
広がってるといっても無駄につま先が遊んでる感覚は全くなく、それぞれの指ががいい感じで独立している感覚があるという感じです。
走るときにあまり意識しない薬指、小指が地面をとらえてる感覚がよくわかります。

アッパー素材は柔らかくややストレッチ性のあるメッシュ素材で、ひもはゴムをシューリングする仕様。
なので、マリンシューズとしても利用できそうです。

サイズについては、レビューを見る限りジャストサイズ。という評価が多いようですが、個人的には以下二つの点は注意したほうが良いかと思います。

・まず、通常のビジネスシューズ、カジュアルシューズを基準にしたジャストサイズであるということ。例えば私の場合、ビジネスシューズは28.0cm、スポーツ用のシューズは28.5cm~29.0cm(ものによる)がジャストサイズなので、SAGUROベアフットシューズは28.5cmを購入したのですが全長は28.0cmがジャストサイズのようでした。
・甲高の人は半サイズ程度大きめでもよいかもしれません。例えば私の場合、甲が低く、上記の通り全長も半サイズ大きめでしたが十分にフィットしてくれました。おそらく甲高の人や幅広の人はジャストサイズでもパンパンになってしまうかもしれません。。

SAGUROベアフットシューズの懸念点

懸念点というか購入時に注意したほうがいい点としては、この「素足に近い感覚」について。

確かに普通の靴よりは素足に近い感覚はあるのですが、とはいえ、足裏にはしっかり地面をとらえられるように凹凸がついてるので、それなりに厚みがあります。たぶん5mm程度ですが。。。
それと、この商品にはインナーソール(中敷き)があります。なので「限りなく素足」という感覚を望んでいる人には少し物足りない感じはあるかもしれません。
とはいえ、小石を踏んだ程度であればケガをしない強度はありますし、実際トレイルランに利用しているという口コミがあるほど、不整地を走るということも可能な強度は持っています。

本当に素足に近い感覚を望んでる人であれば、ホンモノの地下足袋やMUTEKIのような足袋型のシューズを利用するのが良いかと思います。

まず一足持っておくべき

今回履いてみて思ったことは、「ベアフットシューズはまず最低一足は持っておいたほうがいい」ということ。

シューズには様々な機能があります。

極端な例でいえば、スキーブーツ。
履いた人ならだれでもわかると思いますが、指先がほとんど動かすことが出来ません。
これはケガから足を守ることはもちろんのこと、足首より先の動きを制限してあげることで、膝上のより大くて強い筋肉と使って重心をコントロールすることでスキーを操作させるようにしてくれます。
非常に機能的にできていますが、当たり前ですがスキーブーツを履いて走ることはほぼ不可能です。

また、最近の厚底ランニングシューズに見れらるように、かかとから設置することでストライドを伸ばし、反発力を利用してそれを推進力に変える走り方が特にマラソンなどの長距離種目では主流になっています。
これはこれで非常に科学的で、より長い距離を効率的に早く走るという観点では必要なことかと思います。
ですが、それは整備された条件を正しいフォームで競技する条件では有効ですが、例えばそうではない競技や日々のトレーニングでは必ずしも有効とは限りません。

同様に厚底ランニングシューズに限らず、最近のスポーツシューズは「足を故障から守る」という配慮においては抜群に優れています。
設置時の負荷軽減、かかと部分の頑丈なサポートはその代表例です。
当然それは理にかなっていて、守られていればいるほど、ケガのリスクは軽減されますし、そういうシューズがよく売れます。

一方で、このように足全体が自由に使えるシンプルなシューズは本当に少なくなってきました。
スポーツで最も重要な膝下の筋肉群。本当に激しいトレーニングに耐えうる体を作る上でも、ここ一番で最大の力を発揮するためにも指先や足裏を強化(=負荷を与えておくこと)は必要です。
そういう意味でも一足持っておくと、トレーニングにも幅が出来て有意義に活用できそうですねー♪